漢字ミュージアム2017-05-18 13:08

お天気のいい日曜日,漢字ミュージアム(京都)に行ってきました。

漢字ミュージアム

入口を入るとまず「今年の漢字」が展示されています。
写真はOK,フラッシュのみ禁止。

漢字ミュージアム

チケットと一緒に受け取ったシートに各コーナーでスタンプを押していきます。このシートの甲骨文字占いは「夢」。金印(あの「漢委奴國王」印)が意外と小さい。

漢字ミュージアム

嘘字クイズ。めくると答えがあります。
ほかにもクイズ形式での展示がいろいろ。

漢字ミュージアム

これは漢字辞典を使ってみるコーナー。
左の3冊は小学生・中学生向きで,右の高校生・一般向けは『漢語林』と『漢字源』と『漢辞海』でした。

漢字ミュージアム

壁にも漢字がいっぱい。

漢字ミュージアム

エレベーターの階数表示も漢字。

漢字ミュージアム

図書コーナーはまだまだ余裕があります。右端の下3段は諸橋の『大漢和辞典』。

漢字ミュージアム

「祇園祭ぎゃらりぃ」が併設されていて,ミュージアムショップやカフェもあり,気楽に遊べるミュージアムになっていました。


「漢字ミュージアム」
http://www.kanjimuseum.kyoto


【おまけ】
図書コーナーには,八王子でおこなわれたときにけっきょく行きそびれた「漢字三千年」のカタログもありました。いまは新潟県立近代美術館で開催していて,東北歴史博物館,高崎シティギャラリーと巡回するようです。

「特別展 漢字三千年」
https://www.kanji3000.jp

⭐️⭐️⭐️


雑誌は読者とともに老いる2017-03-26 18:09

『ビッグコミックオリジナル』2017.2.20号
読者の投稿欄に誤字・脱字について書かれたものがあるからと,譲ってもらいました。

『ビッグコミックオリジナル』は久しぶりに手に取りましたが,中を開けてびっくり。「浮浪雲」やら「釣りバカ日誌」やら「三丁目の夕日」やら,かつて読んだことのある作品がずらり。内容もほとんど同じです。古書⁉️ だったのかと,発行日を確認してしまいましたね。いやいや2017年2月20日号です。

ほかの作品も,1970年代の少女漫画を話題にしていたり,ちょっと懐かしめのテイストのものばかり。おおいなるマンネリというか……,同じタイトルの作品をこれだけ続けてきているということは,それはそれですごいことですが。

雑誌は読者とともに老いるとは言いますが,まさにその見本を見たような感じです。


肝心の読者の投稿は,好きな作品に誤字・脱字があったときにそれを熱く語る夫について妻が綴ったものです。それに対して編集部からは,文字チェックの態勢を説明しています。

⭐️⭐️⭐️

クラウドソーシング2017-01-26 09:58

ネットに流れるクラウドソーシングという言葉,ちょっと調べてみました。


辞書的には

「企業などがインターネットを通じて,不特定多数の人々に対するアウトソーシングを行うこと」

ということですが,群衆(crowd)と業務委託(sourcing)を組み合わせた造語のようです(あ,そっちのクラウドね)。


業務を外注するアウトソーシング(outsourcing)は,IT用語からきていて,企業同士あるいは特定の人に業務を委託するのに対して,クラウドソーシングは,不特定多数の個人の隙間時間の内職といったところかと。


いくつかあるクラウドソーシングサイトでその内容を見てみたのですが,スキルのない素人でも簡単にできる仕事として,アンケートに答えたり,体験談を書いたり,特定のテーマのブログを書く,というのがあります。

最近ネットにいまいちな記事が増えたのは,これのせいかもしれませんね。最初のページで完結させずに続きをクリックさせようとしたり,「よいしょ」と思われる内容だったり,どことなく下品です。前者はページビュー稼ぎでしょうし,後者は宣伝とまではいかなくてもなんらかの意図があることが見えみえです。

そして体験談であれば,たとえ内容が不正確でも「個人の感想」です。ネットの中の記事を適当に組み合わせて書くことだってできます。ファクトチェックは入らないでしょう。

なんだかなぁ,です。


クラウドソーシングサイト一覧と比較
http://list.crowdsourcing-fan.com

(あ,リンクを貼りましたが,このブログはアフィリエイトもクラウドソーシングもしていません。www)

☆☆☆

「阿弖流為」2015-07-08 12:15

「阿弖流為」フライヤー

新橋演舞場で「阿弖流為」を見てきました。

歌舞伎というのは,舞台装置も小道具も訓練された人もいろいろ揃っているので,どんなお話でもつくれるのだなぁ,と感心して見ていました。華やかで賑やかで,笑わせてしんみりさせて,とたっぷり楽しませてくれます。

タイトルは「あてるい」と読みますが,2つめが見慣れない文字です。「弓」と「一」で4画という見当がつくのですぐに見つかりましたが,『新字源』では弓と一がくっついた字形になっています。パソコンの字形だとどのフォントも「弓」と「一」は離れていますが。

『新字源』によるとこの字は,国字で,氏(てい)の異体字で,古来,助詞の「て」を表す文字されたとか。漢字変換でも「て」で出ます。

☆☆☆

漢字 1-漢字制限の歴史2014-09-22 12:52

日本の漢字システム
「拡張新字体」がよくわからないという話があったので,先日(9/20)のプチゼミ:フォローアップ校正では,漢字について復習をかねてレクチャーしました。それでも(駆け足だったせいもあって)腑に落ちないようなので,こちらに少しずつまとめていきます。

まずは日本の現在の漢字システムの状況です。
図のように,常用漢字(かつての当用漢字),教育漢字,人名用漢字,JIS漢字という4つの規則があります。

明治以降,漢字の扱いをどうするかという検討や議論がなされてきましたが,具体的に制度となったのは1946(昭和21)年の当用漢字が最初です。

5万とも10万ともいわれる数のある漢字を,だれもがすべて読み書きするのはとても無理なことですから,漢字の扱いをどうするかというのはけっきょく漢字をどこまで制限するかということになるわけです。

一時は,いやいやいっそのこと仮名だけにしよう,ローマ字にしよう,エスペラントもあるよ,と,さまざまな提案がなされていました。仮名派のカナモジカイというのはつい最近まで活動していたくらいです(2013年に解散し,任意団体となったとか)。

終戦直後に制定された当用漢字も,「日常使用する漢字の範囲を定めた」制限的なものでした。表外字は使ってはいけない,とまでは規定されてはいないものの,ほぼそうした文脈で使われてきました。

この当用漢字がのちに常用漢字となっていくわけです。

☆☆☆

右開きと左開き2013-10-01 11:06

ちょっと気になる記事がジャパンナレッジのブログにありました。

右開きと左開きを逆にとっている人が増えているらしいのです。扉が「右開き」の冷蔵庫は本体が右にくる(開けた扉が左)……!

教室で本の外観の話をしていて——縦組の本は右開き,横組の本は左開き,と——,どうも混乱している様子があったのはこれでしたか。

いつのまに逆転したのでしょうね。


「右開き」と「左開き」(「日本語,どうでしょう?」第179回)
http://club.japanknowledge.com/jk_blog/nihongo/20130930_179.html

☆☆☆

拗促音2013-09-03 12:17

土曜日から始まったクラスでさっそく出た質問が,

 拗促音ってなんですか?

複数の人からの質問です。「拗音」も「促音」も聞いたことがない言葉のようです。

あれっと思いましたが,「拗促音」って小学校あたりで教えないのでしょうか? 「捨て仮名」は知らなくても「拗促音」は通じるものと,疑いもしませんでした。

もちろんたまたま聞いてきた人がいただけで,このクラスに限らずいままでも,声には出さないけれど疑問に思っている人がいたのかもしれませんが。

「捨て仮名」の説明に「拗促音」を使って,どちらも「?」だとわかるわけがありませんね。

☆☆☆

blue moon2012-09-01 23:11

昨日の8/31は満月でした。

8月は満月が2回ありましたが,ひと月に2回満月があるときの2回目の満月のことをblue moonというのだそうです。そこから転じて「めったにないこと」という意味もあるとか。

in a blue moon(非常に長い期間),once in a blue moon(めったに~ない)なんていう言い方も。

ここのところインターネットラジオでエルヴィス・プレスリーの「Blue Moon」がよく流れていたのはそのせい……かと思ったら,歌詞にはそんな意味はなさそうです(このときのプレスリーは19歳!)。

 Blue Moon
 You saw me standing alone 
 Without a dream in my heart
 Without a love of my own   

日本の歌謡曲にも「月がとっても青いから〜♪」というのがありましたが,こちらは単純に青く見える月のことでしょうか。

blue moonの説明には「ひとつの季節(3か月)に4回満月があるときの3回目の満月」というのもあるらしい。なんで3回目なんでしょうね。

☆☆☆

『新明解 日本語アクセント辞典』2012-07-12 13:51

『新明解 日本語アクセント辞典』
『新明解 日本語アクセント辞典』
金田一春彦監修,秋永一枝編,三省堂,2011年2刷


生まれ育ちは埼玉の北のほうでした。中学に入るときに引っ越しているのでもうどんなだったかもはっきりしないのですが,秩父地方などに出かけると,地元の人のしゃべり方を懐かしく感じたりします。

うちは新しくできた市営住宅だったので周りはいわゆる新住民でしたが,もとからの集落に住む友達の家の人たちは女性でも「おれ」を使っていましたし,「なんだんべ」というように語尾に「べ」がついたことは覚えています。

自分を呼ぶのには「あたい」だったのを,あるとき(小学校高学年? それよりもうちょっと前?),いつまでも子どもじみた言い方はやめようと「あたし」に変えましたが,「わたし」はちょっと難易度が高くて恥ずかしかったですね。

鼻濁音の存在も大人になるまで知りませんでしたし,知ってからも聞き取れませんでした。かなり意識するようになって,気をつけていれば聞き分けられるようになりましたし(気をつけていれば,なんですけど),使えるようにもなりました。ただ,このときは鼻濁音のはず,と理詰めで判断しているのですが。

といったことなどがあって,東京語のアクセントを朗読したCDがついているというこの辞典の存在を知って,即,購入しました。欲しいのはCDだけで,本体は要らないんですけど,ね(iTunesに読み込んでしまえばCDも要らない!?)。内容はただただ言葉を読み上げているだけで,退屈といえば退屈ですが,ときどき,あれそうだったの,という発見もあります。

「若い人だと声はいいが母音の無声化やガ行鼻音が出なかったりで適当な方が見つからない」(「アクセント習得法則」あとがき)ので,編者自らもナレーターを務めています。

☆☆☆

他人事2012-06-27 18:57

6/19の朝日新聞のオピニオン面を見ていて,えっ,となりました。「他人事」に「たにんごと」のルビがついています。

聞き書きのようですから,インタビュー相手がそう言ったのでしょう。でもだったら,ひらがなにしておくという手もありでは?

このごろは,他人事を「ひとごと」とは読んでもらえない心配があるので,この語が出てくるとルビを付けるようにしています。

「たにんごと」と読んだときと「ひとごと」と読んだときでは,辞書的には微妙に意味が異なるようですが,どちらかといえば「他人事」は「ひとごと」だと思っているのですが。

☆☆☆